南房総・鴨川市小湊温泉の旅館 満ちてくる心の宿 吉夢早苗月によせて・・・。

吉夢通信満ちてくる心の宿 吉夢の日常を
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イメージ:吉夢通信

2024.05.25女将通信

早苗月によせて・・・。

ゴールデンウィークも、無事に過ぎまして、
お陰様で、社員旅行も、皆で楽しく行ってまいりました。

途中、洞爺湖の洸の謌、ランチでお邪魔した支笏湖の水の謌、その近くに5年前に出来ました、
鶴雅リゾートさん最高ランクの、碧の座まで、足を延ばし、
お忙しい中、どこの施設でも、きめ細かく、丁寧な説明を頂きまして、
お陰様で、総支配人始め、皆で有意義な時間を持つ事が出来ました。
途中、もう帰りたく無い、北海道にまだ少し留まりたいと、話す社員さんも居て、
札幌の夜景を見にいく者、締めパフェ、ラーメンを食べる者と、夜は長く、
それぞれが、満喫し、楽しんだ旅行となり、帰りはお土産沢山かかえて、
バスから降りて行くのを見送り、安堵した旅でした。

動けば、汗ばむこの頃、
今年の夏も、異常な暑さに注意とか。
客室係さんの夏の着物を、今年は新調致しました。
以前は、ひざの辺りの生地が薄くなり、抜けてしまう事もありましたが、
最近は、ご宴会場も、お食事処もお部屋食も、テーブル席に致しましたので、
その心配も、無くなりました。
かねてより、膝を痛める係さんを見ていて、社長が、これは早くに対策を講じなくてはと、
掘りごたつの会場をテーブル席へと、次は館内全お食事会場を、椅子テーブルへ変えまして、
お客様も、家庭でも椅子の生活をなさっておりますので、
まったく問題なく、移行が進みました。
何度か着物についても話させて頂いて参りましたが、
やはり日本唯一の民族衣装。
面接でも、着物を着て、お仕事したいと言われた方、
後輩も出来まして今では主軸となり、頑張ってくれています。
旅館では昔、何処の旅館さんでも、着物でお接待が当たり前でしたが、
年々作務衣や、動き易い簡易なものとなり、
見渡せば、全員が着物での接客サービスを行っている旅館は、
私の知るところでは、千葉では吉夢以外、見受けられなくなりました。
着るまでには、何かと手間も掛かりますが、旅館の文化として、私はこだわり、
残して行きたいものと捉えており、着用しての接待だけでは無く、
ソフトの面も当然伴うよう、日々学びも、確実に進めてまいりたいと考えております。
昨日、千葉の講習会に、主任・副主任の3人の客室係さんが、研修に行きましたが、
どんな勉強会だったか、後で報告を聞きたいと思います。

着ていた服を一枚、羽織っていたコートを一枚脱ぎ、
山々は、新緑の季節へと移ってまいります。
玄関前に水を打ち、丁寧に綺麗に洗って下さっていた年配のフロントさん、
お陰で、タイルもピカピカに輝いています。
全てのお陰様に心をよせて・・・。今日も生かされ、許され大きな感謝!!

松下政経塾の塾頭も経験し、今は志ネットワーク「青年塾」代表の上甲 晃氏が、
マザーテレサにお会いしたいとの思いを募らせ,
後先考えずにインドのカルカッタ(現コルカタ)へ渡り、
運良くお会い出来た時の述懐をご紹介したいと存じます。
当時のカルカッタは人口一千万人のうち二百万人が路上生活者で、
至る所に生死も分からない行き倒れの人が転がっており、全身から膿を出している人、
ウジ虫の湧いている人、とても側に寄れたものではない人を、マザーテレサと仲間のシスター達は、
一番死に近い人から順番に抱き抱えて死を待つ人の家に連れて行き、
体を綺麗に洗い、温かいスープを与えて見送るのです。
せめて最期の瞬間くらいは、人間らしくと願っての行為で、
運良くカルカッタの礼拝堂でマザーに面会を許された氏は、
『どうしてあなた方は、あの汚い、怖い乞食を抱き抱えられるのですか?』と尋ねますと、
マザーは即座に『あの人たちは乞食ではありません、イエス・キリストです』とお答えになり、
氏の人生を変えるひと言だったと。
『イエス・キリストは、この仕事をしているあなたが本物かどうか、
そしてこの仕事をしているあなたが本気かどうかを確かめるために、
あなたの一番受け入れがたい姿であなたの前に現れるのです』目から鱗が落ちる思いでした。
マザーの言葉を伺った瞬間、私が松下政経塾で、あんな人は辞めて欲しいと思っていた塾生が、
実は、イエス・キリストであったことに思い至ったのです。
自分はこれまで、他人を変えようとするあまり、どれほど人をせめて来ただろうか。
しかし、いくらそれを続けたところで人を変えることはできない。
人生でただ一つ、自分の責任において変えられるものは自分しかない。
常に問われているのは、自分から変われる勇気を持てるかどうかだ。
このことに気づいた途端、心が晴れ晴れとしてきたと、語っておられた。
兎角、私も出て来た現象を、周りの条件や人のせいにし、
心を曇らせる事が多々ございます。
これからも、我が身を省みながら、常に明るい方向へ変えて行く努力を、これからも惜しまず、
心してやってまいりたいと強く思う、この頃です。

 

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