2025.01.25女将通信
睦月によせて・・・。
あれよ、あれよという間に、一月も半ばを過ぎ、
年末から年始にかけては、天候にも恵まれ、
お陰様で、大勢のお客様にお越し頂き、
小湊でのお正月を、お過ごし頂きました。
元旦の吉夢恒例、お餅つき、料理長が張り切って、
時間を分けて、3度も杵を突いて下さり、
お客様や子供さんの飛び入り参加で、
大きな掛け声と共に、随分盛り上がり、楽しいお餅つきとなりました。
お昼からは、3階のお茶室「夢庵」での初釜を、
これも今までに無い沢山のお客様が、お見え下さり、
お抹茶とお菓子で、冬の蒼い海を眺めながら、ひと時の一服をと、ご堪能頂きました。
いつも、申し上げる事ですが、社長と私の共通認識は、
お風呂が無事に沸き、お食事が無事に提供でき、
社員さん方が無事に、働いて下さり、お客様が無事に、喜んでお帰り下さる、
他には右も左も無いのでございます。
それを、毎日々積み重ね10年20年と、月日は流れ、今日に至っている訳でございます。
今でも社長は、時間があれば、ロビーでお客様をお迎えしますし、お見送りも致します。
ニューこみなとホテルの時代から、いつも人手不足で悩んでおりましたので、
営業に出ない週は、フロントでもご宴会場でも、送迎でもクラブでも、
「何処でもお任せあれ!」で、やっておりました。
その下地がございますので、今でもその経験が、決断の際の、大きな財産になっているのだと思います。
誕生寺さんでの、新年のご祈祷を幹部さん方と受けまして、今年の運勢をお聞きしました。
二黒土星 乙巳年 (じこくどせい きのと み年)
二黒土星の象意「母なる大地」の意から、文学、芸術などあらゆる分野で女性、
特に年配の女性たちの活躍が目立つ年となり、
「乙」は植物の芽が延びる様子を表し、
「巳」は再生、再成、成長を表し、
昨年蒔いた種が、芽を出し成長し、実(巳)を結ぶ年となるとございました。
何はともあれ、毎年運勢は、その年によって変ってまいりますが、
己(おのれ)の生き方の心棒、軸さえぶれなければ、揺らぐ事もない事と存じます。
お天気も安定し、冬の夕陽は大きく、輝きながら、
海面をオレンジ色に染めて、山へと帰ってまいります。
今年も1年、見えても見えなくとも、
そこに在る大いなるものに、生かされ許され、深い感謝!!
昔、甲斐の国の名称武田信玄公が、
若い頃は、かなり武名を高めた武将に、
「私の話し相手になってもらえませんか」とお願いすると、
年老いた武将は「私は年をとって隠居した身です。もはや話すことはありません」
と、断りましたが、信玄は、「いや、老人には皺と皺の隙間に経験という大切な宝物が潜んでいる。
どうかその宝物を、私のような後に続く世代に役立てて頂きたい」と更にお願いし、
隠居した武将は喜んで話し、信玄は武将の話を全て書き留めたと聞いた事がございます。
私共でも、事務所で社長と総支配人は、席が隣同士、
取り留めのない話でしょうが、良く会話が弾んでおります。
会議でも、こうしたら良い、ああしたらどうかと、社長が言う事を否定せず、
言わずもがなで、一先ず聞いている様子に、私も安心しています。
今年は、小湊へまいりまして、45年。
空っぽだった私の鞄には、今は入り切れない程の宝物が、溢れております。
本年も変わらずお付き合いの程、伏してお願い申し上げます。