2022.11.18女将通信
霜月によせて・・・。
朝夕の寒気が、身に染みる時節となりました。
小湊の山々も、すっかり秋色に染まり、庭の山茶花が一輪また一輪と咲き始めました。
先日は、幕張でございました総料理長の黄綬褒章祝賀会に出席させて頂きました。
常々思っており、社長と話題に上がりますことは、
海外のシェフと呼ばれる方々に比べ、
日本の調理師の方の、地位・立場と申しますか・・・何か、もう少し社会的に重要視されて、
それなりの扱いになっても、良いような気がするのは、私だけでは無いと存じます。
日常から離れて 旅館・ホテルに泊まり、設えの整ったお部屋で、
ゆっくりお風呂に浸かって、係のおもてなしに美味しいお料理を頂いては、
皆さんが、ご旅行に来られる三大柱だと、いつもそう捉えて、大切にしております。
その中でも、やはり料理は重要な物で、
日頃より社長は、総料理長とのコミニケーションも蜜にし、何を置いても大切にしております。
お越し頂いたお客様に、お料理は元気でお帰りになられる源。
これからも、総料理長には、技を惜しみなく披露頂き、
今以上に若い方々の育成、指導も、併せてお願いしたいと存じます。
改装工事も、急ピッチで12月半ばオープンに向け、進んでおります。
2階のお食事処は、息子が様々な思いと願いを込めて、
鉄板焼きレストラン『 GOKAN 五感 』と名付けまして、
和洋折衷おりまぜ、新鮮なお造り、
千葉の海鮮をぎゅっと凝縮した、クラムチャウダー吉夢風、
目の前の鉄板で、焼かれたステーキ等、
千葉の食彩を最初から最後まで、ご堪能頂けるものを、
厳選してご提供したいと、それこそ調理長を中心に、新たな試みに挑戦してまいります。
それに応えるべく、講師の先生をお招きして、
おもてなし講習会を、先日3日間開催し、各自のスキルアップを目標に、
昨日より今日、今日より明日、それぞれがサービス向上目指して、真剣な講習会となりました。
アンケートでも、お褒め頂く事の多い接遇に磨きをかけまして、
お越しになられたお客様へ、より気持ちの良い接待が出来ますよう、
これからも、社員共々一層精進してまいりますので、
何卒お願い申し上げます。
秋色に染まる山々へ、落ちる夕陽も、随分とはやくになりました。
今日も自然の真っ只中で、生かされ許され、深い感謝!!
19年という長きに亘り、吉夢にお勤め下さった営業部長が、
今月お辞めになりました。
退職が話にのぼる度に、
もう少し・・息子が帰るまでもう少しと、
何度も先延ばしにして頂き、
勝手な言い分に、随分ご本人を困らせました。
どうしてもやりたい事がある、
今やれなければ、ドンドン年を重ねてしまうと言われ、
私も、強くズッと握って離さなかった、
彼のスーツの裾を、手放す決心を致しました。
仕事とは、働くと言う事はこうやってするもんだよ。
お客様にはこの様に優しくお応えするんだよと。
言わずもがな、彼は皆に指し示し、体現して下さいました。
台風の日は・・修学旅行生の受け入れの日は、
こちらが、頼まなくても黙って泊まり込んで下さり、
修学旅行生の沢山のアレルギーにも、それぞれ細かく対応し、
それを、調理部に間違い無く伝えて、事故無くやり通せました。
たっぷりの愛情で部下を庇い、守り、
先日、皆に惜しまれて、大きな夢に向かって、吉夢を巣立って行きました。
今は只々感謝しかございません。有り難うございました。
息子が兄の様に慕った、貴方の前途が洋々に開かれ、
夢が叶います事を、心より祈るものです。