2023.06.21女将通信
水無月によせて・・・。
梅雨に入りまして、雲のはれ間の青空が、なつかしく思われます今日この頃、
たっぷりと水分を吸った木々は、鮮やかな緑に染まっております。
ここ数日は、梅雨の中休みと言った所でしょうか、
洗濯も外に干せて、それだけで気持ち良く、
お天道様は、本当に有り難いですね。
皆さまお変わりなく、お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
先日も、吉夢通信でお伝え致しましたが、
今年も、8月4日より、小湊恒例連夜の花火2023が、開催の運びとなりました。
10分間という短い夏の夜空のショーですが、目の前の防波堤から打ち上げられる花火は、
それは々迫力満点で、お越し下さるお客様にも、毎年大変お喜び頂いております。
また、お子さま連れのファミリーさまには、
今年もお子さま広場を、開催させて頂きますので、
そちらもどうぞ、併せてお楽しみ頂けましたら、何よりと存じます。
4月入社の新人さんも、鴨川を知ろう!と、
観光も併せた一日研修を行い、
誕生寺のご法話から始まり、ぐるっと鴨川の観光施設を廻り、
充実した研修旅行だったようで、
皆、しっかりとした感想文が提出されて、
私も読んで、うなずく事も多々あり、知らない事も少なくありませんでした。
総支配人の声掛けで、4月入社の新人さんの、歓迎会も盛大に行なわれ、
皆、楽しいひと時だったようで、これからは若い力で、
社長や私の力の及ばなかった所を、どんどん盛り上げて行って欲しいと、願っております。
夏の忙しいシーズンの前にと、今月末には客室係さんと、
日々の復習・見直しと、新たな問題点を併せて再認識という事で、勉強会を開く予定でおり、
益々私を含め皆で、おもてなしに磨きをかけてまいりたいと存じます。
10月より11月末まで、吉亭5・8階11室のリニューアル工事が、始まります。
滞在をより快適にお過ごし頂けますよう、少しづつでも、
館内を整えてまいりますので、変わらぬご愛顧の程、お願い申し上げます。
ここ数日は、梅雨も一休みで、傘の要らない日が続いており、
10階の露天風呂も、お客様にゆっくりお入り頂けております。
一年で一番、日の長い6月・・・、夕陽は、ゆっくり落ちてまいります。
ロビーからテラスへ出ますと、磯の香り。
自然の息吹きに耳を澄ませて…、
今日も生かされ、許され大きな感謝!!
「雑草という草はない」「すべての草に名があり役割がある」とは、
朝ドラのモデルの牧野富太郎博士の名言。
山本周五郎は作家として売れる前、雑誌の編集記者として、
当時、牧野博士にインタビューした事があり、「雑草」という言葉を口にしたところ、
「きみ、世の中に『雑草』と言う草は無い。どんな草にだって、ちゃんと名前がついている。
わたしは『雑木林』という言葉がキライだ。松、杉、楢、楓、くぬぎ・・・、
みんなそれぞれ固有名詞が付いている。
それを世の多くのひとびとが、『雑草』だの『雑木林』だのと無神経な呼び方をする。
もしきみが、『雑兵』と呼ばれたら、いい気がするか。
人間にはそれぞれ固有の姓名がちゃんとあるはず。人を呼ぶばあいには、
正しくフルネームできちんと呼んであげるのが礼儀というものじゃないかね」と。
山本周五郎はこの言葉が胸に刻まれたようで、
「これにはおれも、一発ガクンとやられたような気がしたものだった。まったく博士の云われるとおりだと思うな」とその時を振り返って話したと。
社員さんの、もっている個性を大切に、
それぞれの役割りを充分発揮できる様に、日々こころを砕く。
それにはやはり、気持ち良い挨拶から始まり、
社員さんの中に入って共に働く。
それぞれを一括りにせず、悪いと思える所は注意しながら、
良いと思う事は褒めて伸ばして行く。
旅館業は、やはり家業ですね。
若い夫婦も、毎日良く働き、有難い事に、
日に日に大きな力となって、私達を支えてくれております。