吉夢通信
長月によせて・・・。
長夜月、長雨月から長月になったと言われる9月ですが、
本当に雨が多く、からり秋空の中々見られない月でした。
そのような中、日蓮大聖人誕生の地、小湊では、
9月14日、15日と、
日蓮聖人のお母様の妙蓮尊儀第750年遠忌が、
両親閣 妙蓮寺さんと、宗門法要は誕生寺さんで、二日間に亘り執り行われました。
14日夜には万灯行列も予定されており、
また、15日は妙蓮寺さんから誕生寺さんまでの、
御位牌を先頭に行列もございましたので、
何とかこの2日間は、雨に降られず、お天気を頂けるように・・が、
私を始め信徒さん皆さまの祈りであったと思います。
その願いが天に届いたかのように、2日間は、大粒の雨に会うことなく、
式典は全て予定通り行われ、
その様子は既に、吉夢通信でスタッフがご報告した通りで、
私も、本当に安堵した次第でございます。
14日、当館で行われた400名に上るレセプション、
このような大勢のお客様をお迎え致しますのは、
かつて無い初めての経験でして、
私共らしく・・しかし、しっかりとやらせて頂かねば・・と、
5時からの式典に向け、
当日お泊りのお客様方をお迎えしながら、精一杯やらせて頂きましたが、
終わりまして、今までに無く何か心に燻ぶる思いが残っておりました。
その思いをずっと伏せたままの数日後、
日頃何くれとなくお世話になっている地元の奥様より、
鴨川で有名な美味しいケーキと、白い封筒の中には温かな手紙、
レセプションで、皆でお話しながら楽しい時間を過ごせた事、
顔見知りの社員さん方の一生懸命に働く姿を見れた事、
妙蓮尊儀750年遠忌に、ご自分が会いまみえられた感謝と感慨、
その文面を読み進めるうちに、
きちんとおもてなしが出来ただろうか・・等々、
心の中に閉まっておいた思いが、静かにゆっくりと溶けて行き、
神仏はすべてお見通しで、
日蓮大聖人のご遺徳はあまねくすべての者に施され…。
そんな有り難い妙蓮尊儀750年遠忌でございました。
来たる平成33年(2021年)2月16日には、
日蓮大聖人 御降誕800年記念行事が予定されており、
誕生寺のお山では、今から団参等慶讃に向けて受け入れの準備が、
着々と進められております。
『天は自ら助くる者を助く』
私も年を重ね、益々日々精進に努めたいと思う今日この頃、
神仏のおわします小湊で、今日も生かされ、深い感謝!!
【演じるということは、虚構の世界で一種のつくりものですが、
それをつくりものではないようにお見せしなくてはいけません。
…歌舞伎という古典の演技では生やさしいことではありません。
書道の世界に例えるなら、まず、楷書があって、それから行書、
次に草書へと移っていく。すべて基本が大事なのです。
今の若い役者さんは大変器用でのみ込みも早く、
最初からいきなり草書をうまく書けます。
しかし、基本をしっかり学んだ人の草書と、
そうでない人の草書は、見る人が見れば一目瞭然です。
日本の伝統の歌舞伎を守るには、客寄せに走らず、
地道に古典歌舞伎の芸を磨いて、
その芸で多くのお客さまをひきつけられるように、
修業を重ねなくてはいけません。
歌舞伎が、これから何百年も続いていくためには、
そのことが一番大切です。
雑踏の中で奇抜ななりをして人目を引くことは容易ですが、
周りと同化してしまう服装でいながら、
人の目を引きつけられるよう、自分を磨く。
芸を磨くということはそういうことのように思います…】(一部抜粋)
先日、片岡 仁左衛門さんの新聞の連載が目にとまり、
若手の育成の大切さを説かれておりましたが、
その場所でキラリと光る…、
そのようなスタッフを、待ち、育てて行く、
それは、私共の大きな課題でもあるところです。