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吉夢通信

吉夢通信

葉月によせて・・・。 

2017年08月27日
posted by 吉夢 女将

今年は八月に入りましても、
絵のような、抜けるような青空、
もくもくと上がる入道雲を拝める日は、
そうなかったような気がいたします。
 

その様な天候の中でも、
小湊の連夜の花火は、スタートの初日が中止になったのみで、
2日からは20日間休まず連日行われ,
お越しになった皆様には、目の前から上がる大輪に、
大きな感動をお届け出来まして、
はっきりしないお天気に、「今日は、大丈夫かしら?」等と、
毎日、空を見上げては心配しておりましたが、
お陰さまで、その心配は無用に終わりました。

 

お子さまのおられるご家庭では、そろそろ新学期に向け、
生活を切り替える準備に追われていらっしゃるのでは、
ないでしょうか。
先日、娘が帰省してまいりまして、
昔の古い写真を引っ張りだしてきました。
プールではしゃぐ姿、学校での行事に参加する姿、
四人四様、どれをとりましても、皆懐かしく、
その傍らには若かりし、主人や私も居り、
歳月人を待たず・・で、気が付けば、還暦をとうに過ぎ、
すっかり老境のお仲間入りを果たしましたが、
毎日、若い方々に囲まれ、日々新鮮な息吹を感じながら、働ける有り難さは、
何にもかえがたいもので、
『金持ちより、人持ち』と、
〈ケチ道〉を貫いた大阪マルビル元会長の吉本晴彦氏が、
おっしゃっていたのが、思い出されます。

 

暑さは、未だおとろえをみせず、残暑厳しい毎日ですが、
私を始め、表舞台の客室係、フロントの女性陣も笑顔美人で、
お客様の接待にあたらせて頂きたいと、念じております。
月末には、社員さんとの夏の慰労をかねた、夏仕舞い!!
今年は、鴨川グランドさんに、ご無理を言ってお願いいたしました。

 

蝉時雨の声を聞きながら、吉夢の夏も、残すところ後数日、
鴨川の稲刈りも始まり、
夕陽が落ちるのもわずかづつですが、はやくなってまいりました。
秋はもう近くに・・・、今日も生かされ、大きな感謝!!

 

本文でもふれましたが、沢山の逸話の持ち主でもある、
大阪経済界の吉本晴彦氏は、
大阪梅田の大地主の家に生まれ、幼い頃に両親を亡くし、
祖父彦太郎氏に「どケチ道」を仕込まれて育ち、
学徒動員の復員後に不動産業を始められ、
『ケチ』というのも、大阪人特有のしゃれっ気のひとつで、
「勿体な~い、勿体な~い、勿体な~い・・」の御経を唱える、
《大日本どケチ教》の教祖に就任、
「ケチとシブチンは違う。ケチは無駄な金を出さず、
出すべきときにはスパッと出す。シブチンはどんな金も出さない」が持論、
大阪マルビルを建てたが、バブルの崩壊後、マルビルの経営が悪化すると、
自宅を売却して私財を提供し、借金の返済に充てた。
生き金は惜しまぬ吉本流の真骨頂、
愛称「ケチ本さん」
座談の名手はどんな場でも質問に当意即妙に返し、笑いが起り、
大阪の面白さを体現し、将来の街づくりを提言、
発展に寄与した型破りでおもろい経済人だったそうです。
享年93歳 平成29年5月30日没。