吉夢通信
早苗月によせて・・・。
≪憂きことのなほこの上に積まれかし、限りある身の力ためさん。≫
ニオイバンマツリの香り漂い、ユリの花も、随分と背を伸ばしてまいりました。
新型コロナ感染症の、緊急事態宣言の全面解除が発表され、
いよいよ、眠っていた身体と頭を、動かす時がやってまいりました。
午前中は、数人の幹部さん方と久しぶりに、これからのオープンにむけて、
やらなくてはならない事柄等々、話し合いました。
先ず、6月の12日金曜日、13日土曜日の両日、
県のまたがない千葉のお客様から、営業再開し、
6月19日金曜日より、本格的に営業開始してまいります。
まだまだ感染症も、終息に至っておりませんので、
まずは、受け入れさせて頂きます私共スタッフが、
健康管理を充分した上、
お客様の、お迎えから、お帰りまでの安心、安全を第一に心がけ、
努めてまいりたいと存じます。
私事になりますが、お陰さまで、この5月で小湊へ嫁ぎ40年の節目を迎えさせて頂きました。
旅館業の右も左も分らぬスタート、
毎日起こる一つ一つに、どぎまぎの連続でしたが、
「私の仕事を見て下さい!!」と、いつも胸を張って言えるような、
その様な仕事ぶりで、働かなくてはいけないと、
当時の社長である義母に、厳しく教えて頂いたこの言葉が、
今もって仕事に向かいます折の、指針となっております。
至らぬ嫁である私を、
一生懸命育てて下さり、導いて下さったと、
折に触れて、懐かしく有難く思い出されます。
これからの旅館業も、一連のコロナ感染症対策で掲げられました三密等、
社会と関わり合いながら、残しておくべきものと、
変えて行くべきものを精査し、
お越しいただくお客様に、心地良いお時間をお過ごし頂き、
スタッフ一同が、「私のやった仕事を見て下さい!」と、
各々のおかれた場所で、仕事にまい進出来ますよう、
私も、心を砕いてまいりたいと存じます。
5月の爽やかな風に木々は揺れ、旗はなびく、
今日も生かされ、許され大きな感謝!!
明るい方へ 明るい方へ。
一つの葉でも 陽の洩るとこへ。
やぶかげの草は。
明るい方へ 明るい方へ。
はねはこげよと 灯のあるとこへ。
夜とぶ虫は。
明るい方へ 明るいほうへ。
一分もひろく 日のさすとこへ。
都会(まち)に住む子らは。
〈 明るいほうへ 金子 みすず 〉
コロナ感染症拡大で、疲弊してしまった心が、
明るいほうへ、やさしいほうへ、あたたかいほうへ、
向かって行くことを、願ってやみません。
小湊の海は、今日もあかるく、やさしく、あたたかいです。