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吉夢通信

吉夢通信

七夜月によせて・・・・。

2014年07月26日
posted by 吉夢 女将

 

 

暑中お見舞い申し上げます。

   

梅雨が明けたと思いましたらこの暑さ・・・・。

連日の猛暑に身体が驚いてしまっている方、

沢山おいでなのではないでしょうか。

エコ・・エコと、つい数日前まで、

自宅では冷房を使わずに過ごしておりましたが、

昨日はもう勘弁とばかりに、

夜帰りましてから、冷房のスイッチを入れました。

  

吉夢は今どきにしては珍しい・・・千葉の旅館さんの中でも、

客室係の方がお着物で接待にあたっておりますところは、

だいぶ少なくなっているかと・・・。

  

最近は作務衣、帯なしの二部式の簡易な物が主流になっており、

それは各ホテル、旅館さんの個性でございますし、

確かに動き易いですし、能率的です。

吉夢も随分と前に、夏だけは洋服でと、

要望もありましたが、

会長も大正生まれの方、

お客様の前では、一年中着物で過ごしておられました。

社長も、やはり着物にこだわりがございまして、

夏でも着物が良い、何よりお客様をお迎えするのには、

日本の宿は、やはり敬意をあらわし、

接待にあたるのは、

着物が良いというスタンスは曲げたくないと、

それは、着物だけに限らず、

日本文化の継承としての役割を担うお商売として、

お宿業は、お出しするお料理、食器等にこだわりを持ち、

それが、牽いては日本の方はもとより、

外国の方への『お・も・て・な・し』に、

つながるものと、常々申しております。

  

本当は、涼しげに見えるお着物、

実は着物を着ての作業は重労働、

しかも何枚も着たり縛ったりしていて大変暑いのです。

時折、帯がずれていたり、帯揚げが上がって出ていたりしてますと、

「頑張っている証拠ね!」と、私、直させていただきます。

ベテランのお姉さん方も、後輩の帯を直して下さったり、

皆、また手前味噌になりますが、優しいのです。

先日もお着物、アンケートでお褒めの言葉頂戴いたしました。

 

今年4月に入社した新人さんも、

もうご自分で、着物を着て、帯を締めて・・・。

きちんと玄関でお客様をお迎えしている姿を見ておりますと、

やはり、若さプラス着物は、何よりのおもてなしになると、

またまた自己満足であつかましいのですが、自負するところです。

  

以前、社員旅行でお邪魔しました日本のホテル・旅館100選で、

毎年総合一位に輝く加賀屋さん、

女将さんがお話くださったのは、

広告のような、沢山のお迎えが無かったと言われる事が多々あると・・・。

私どもは、同業ですので充分納得ですが、

お客様は何時にお着きになられましても、

写真に有りますような、

沢山のお迎えがおありだと思われて、おいでになるのですね。

何においても一位を保つのは、本当に並大抵な事では無く、

すべてに、ご苦労をかい間見た思いでございました。

  

私どもでも、お客様がお着きになりますと、

必ず荷物をお持ちしてご案内にまいります。

団体のお客様がお着きになりますと、

各お部屋にご挨拶に廻りますので、

夕方近くになりますと、

必然的に客室係も少なくなってまいります。

ご宴会、料亭、お食事処の時間ぎりぎりまでなるべく、

少しの者を置いてでも、

103室のお客様のお迎えにあたれる体制をとっております。

折角楽しみにいらしたのに、

お迎えなしは・・やはり寂しいですよね。

少ない人数になってもはっきりとした声で、

心からのお迎えすることをと、皆で心がけております。

    

いよいよ夏休みに入りまして、

お子さまをお連れになってのファミリーのシーズンとなりました。

今年も、例年好評頂いておりますお子さま広場、

卓球、小さなお子さま用のキッズルーム、ジブリ等の映画コーナー、

今年はそれに加え、水遊びをテラスで、

そして、8月からは、ホテル前より打ち上げられます、連夜の花火大会、

恒例の誕生寺の灯ろう流し、

曜日によりますが、ロビーで夜のひと時を音楽の調べでと、

『 潮騒の夕べ 』と銘打ちまして、

フルートのコンサートを企画いたしました。

 

今年も色々な趣向を凝らして、

皆さまのお越しを社員一同心よりお待ち申し上げ、

楽しい夏のひと時の思い出づくりの、

わずかでもお役に立ちたいと、願い祈るものでございます。

 

暑い夏も、神仏の恵み、

今日も生かされ、深~い感謝!!