吉夢通信
長月によせて・・・・。
昔の方は、本当に素晴しいことを言われましたよね。
9月は、長月・・・・長夜月とも言われ、
ロビーにおりましても、
「秋の日はつるべ落とし」
先ほど光彩をはなっていた夕日が、あっと言う間にストンと、
山に落ち、海も町も一気に暮れてまいります。
秋のお彼岸も済み、
秋は少しづつですが、確実に深まってまいりました。
吉夢の館内も、
暑い夏の賑わいから秋へと移行して、
バスのお客様をお迎えする季節となりました。
全国津々浦々、私が行ったことも無い、
知らない街から、早朝に集合し、
千葉は房総小湊を目指して、
一路、バスに長時間揺られ、おはやいお客様は日の明るいうち、
遠方からお越しくださるお客様は、
夕日を見て頂けるか、頂けないかの辺りにご到着。
急ぎ温泉にお入りになられて、ご夕食。
ですから、やはりご宴会場のご挨拶は欠かせない私のお役目、
どんなに拙い話でも、
やはり感謝は言葉にしませんと伝わりません。
毎日やらせて頂いても、
襖の外で、心臓はドキドキ!!
いつまで経っても慣れません・・・・・。
社長のように原稿無しに長時間スラスラは、
私には到底出来ない芸当?です。
先日ちょっと目に致しました雑誌に、
江戸の町を活気にあふれさせ、
現代の日本を代表する企業=三井、丸紅、高島屋などの礎を築いた、
近江商人の商売の極意が載っておりまして、
傍を楽にさせる、傍楽商売。
1 世のため、人のために奉仕すれば、利益はあとからついてくる。
2 良い商品をお客様に提供できれば、自ずから繁盛する。
3 売ったあとに、いかに面倒をみるかが大切。
4 資金の少ないことを嘆かず、信用が足りないことを嘆き、
信用を得ることにまず励め。
5 お客様の『好むもの』より、『ためになるもの』を売りなさい。
6 いい商品を売ることは善い行いといえる。
7 紙一枚のサービスでもしなさい、何も無ければあなたの笑顔を分け与えなさい。
8 「正直な値段」で、一生懸命「正直な商売」が、商売繁盛のこつ。
9 つねに損益のことを考え、しつかり明らかにしないうちは、
夜寝てはいけない。(これは厳しい・・・。)
10 言い訳をせず、色々な努力や工夫をして、
儲けを出していくものである。
近江商人の十教訓というもので、
商人に商売の心得を色濃く影響与えたのが、
鎌倉時代、近江地方を盛んに布教して歩いた浄土真宗の僧侶だと書かれておりました。
商人たちは、商売を通して「人々の暮らしをもっと便利なものに、
また生きる喜びを与えることができる」と考え、
自分さえ儲かればというやり方では、いっときは繁盛しても、
長続きしない・・・あくまでも、
「人々のためになる」ことを目指したとありました。
良く社長が私に話して下さる「三方よし」も、
天秤棒一本で財をなした近江商人、中村治兵衛の遺言状「書置」にあり、
「売り手よし、買い手よし、世間よし」
お客様の喜び、満足、幸せの実現するような商品、サービスを提供する、
お客様がお店を支持し、ゆえに商売は繁栄し、世の中も良くなっていく。
まさに、この旅館業もこの道の通り。
「欲を少なくして足るを知る」
たとえ少しの利益でも、正直な商売でお客様が満足して下さったなら、
こんな嬉しいことはないと、感謝していく。
近江商人はまさに、自利利他、少欲知足を実践し、
感謝を忘れず、「三方よし」の志をもって、
こつこつと商人道を歩んでいったと結ばれていました。
私達も、この先人たちの編み出した考えを、
是非参考にしたい、またそういう時代に来ていると、
つくづく考えさせられる機会でした。
秋の夜長、ちょっと長く書き過ぎました・・・、どうぞお許しください。
お陰さまで、私事になりますが、
この9月で還暦を迎えさせていただきました。
大病もなくここまで来れましたのも、
天のお導き、地の恵み、社員さん始め、
多くの皆さまのお支えあってのことと、
書面をお借りしまして御礼申し上げ、
今後ともに、変わらぬご贔屓を賜りますようお願い申し上げます。
社員さんから、手作りの写真入りバースディーカード♪♪♪
有り難く々、リビングに飾らせていただきました。
お礼は、いつか倍返し!! 否、百倍返し!?
澄み切った秋空の下、今日も生かされ深く感謝!!
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
(マザーテレサの言葉より)
(荒 了寛師 今月のカレンダーより)