吉夢通信一覧 女将
暮来月によせて・・・・。
今年も皆さまに、
余日、数日等と申し上げる年の瀬となりました。
粗方の準備も整いまして、
フロントの女性4名も、
吉夢クリスマスパーティの日から新しい制服に袖を通し、
客室係の日中の制服も全て揃い、
御客様の羽織も冬バージョンに変わり、
夢亭の椅子、テーブルも昨日搬入を終え、
今週の土曜日から、ホテルもフル稼働となります。
後は、30日に毎年恒例のロビーのお飾り、
社長自ら30数年・・、最近は老体に鞭打ち・・?
米俵の上に鏡餅、橙、昆布、干し柿、伊勢海老、うらじろ、扇等々、
見た目よりも、ずっと大変な作業なのですが、
お越し下さった御客様は、必ずその前でお写真撮っていかれます。
最近は何処へ行っても、季節のしつらえが簡素化されておりますが、
やはりお正月を皆さまに味わって頂きたいと、
これぞ、日本のお正月!!と、門松、お飾り等は欠かせません。
私の周りでも今年一年、あんな事、こんな事の沢山あった年で、
また、国の内外でも、様々な事が起こった一年でした。
最近は寒くなったせいか、湯船に浸かりますと、
思わずフーッと大きなため息が一つ、
今日一日頑張れた身体へのご褒美の至福の時。
しかし、私はカラスの行水程度で、
ササッと湯船から飛び出してしまう性質で、
長湯はせずに、洗ってしまえば直ぐに出るで、
嫁ぎ、また子育ての時からの長い習慣となり、
それは、私だけに留まらず、
世の女性の大半の方々が、そうなのではないでしょうか?
出てから直ぐやる事もおありでしょうし、
のんびり~!!は、やはりご旅行に出掛けて・・ですよね!
小沢昭一さんは晩年、毎日お風呂に入るたび、
「ありがてえなあ」とつぶやいたそうな。
<「今日様」という言葉がございますけれども、
『今日様へ、ありがたい』という、そういう感じですね>。
と、(岩波新書 道楽三昧)で語っているとありました。
{今日様・・その日その日を守り導いてくれる神。おてんとうさま。}
そんな言葉も最近は聞かれなくなりましたが、
毎日昇る朝日に、自然と手が合わさり、
沈む夕日に心洗われる思いは、どなたも同じだと存じます。
今年も一年、目に見えてのお陰さま、
また目に見えぬ沢山のお陰さまのおかげで、
大過なく過ごすことが出来ました事に感謝の思いを馳せ、
全国津々浦々、多くのホテル、旅館の中より、
良き年末、新たなる新年を、吉夢で迎えよう!と、
お越し下さいます御客様へ、私を始め、社員一同、
心地よい接客にあたれますよう努めてまいりますので、
どうぞ、ごゆるりとお過ごし頂けますようお願い申し上げます。
今年一年賜りました数々のご愛顧に伏して御礼申し上げ、
来たる年も、皆さまにとりまして、
恵み多い一年となりますよう、小湊の海よりお祈り申し上げます。
今日様の言葉をかみしめ・・・、
生きてある身のひとりとして・・・今日も生かされ、大きな感謝!!
裸にて生まれてきたに何不足 (小林 一茶)
今年も、天台宗西蓮寺さんより頂戴しました荒 了寛師のカレンダー
私の机の横で導いて頂きました。来年もお楽しみに・・・。
霜月によせて・・・。
今年もまた、庭の山茶花が見事に咲き、
すだちの実は、緑から黄色へと変わりましたが、
朝の野菜ジュースに、ギュッと一絞りして頂いてます。
そして吉夢通信でも、お知らせしました、
清澄星☆フェスタも、沢山のお客さまがお見えになり、
成功裏の中、無事に終わった様子、
私共の経理部長が実行委員長となり、
地域活性化の為に、寄付を募ったり・・それは々、
忙しい合間をぬって、東奔西走する姿を見まして、
直接、ホテルの仕事とは離れての活動ですが、
「ご苦労さま、お疲れさまでした!!」と、伝えたいと思います。
私も、時間が空いたらちょっと抜け出してと、思っておりましたが、
連休で忙しく、あっという間に、夜のご宴会場廻りとなり、
スタッフがアップして下さった写真で、随分と様子が分かり、
当日は、お天気にも恵まれ、きっと夜空の星も、
一層の輝きを増して、光り輝いた事でしょう。
以前、ジャンボジェット機の機長をなさっていた方が、
嵐や雷など自然の脅威を感じる日もあったが、
上空から見る美しい光景には感動の連続で、
深夜飛行の折には、無数の星がカーテンのように煌めき、
騒音も聞こえない、地球上も宇宙も境のない、
おだやかな一つの世界が広がって、
その分け隔てのない宇宙に畏敬の念を抱かれたとありました。
ロビーからの夕日も、ひときわ美しい季節となり、
嫁ぎましてから、何度毎日の夕日に、
癒され、励まされて来た事か・・。
昨日は、11月22日。
いつの頃からか世間では、「いい夫婦の日」と、呼ぶようになり、
昨晩は、取って置きのランソンで、社長と35年を乾杯させて頂きました。
今、世界ではテロと言う名の、殺戮が繰り返され、
やられたらやり返す・・・、緊迫した危うい状態。
星の話、宇宙の話から大分反れてしまいましたが、
やはり、青く美しい地球を、
火だるまにしてはならないと・・、祈らずにはおれません。
10月、11月は団体のお客さまが、
各地から沢山おみえ下さっております。
皆さん、お風呂も済ませ、浴衣姿で、
『飲むぞ!!唄うぞ!!楽しむぞ!!』モードで、
ご宴会場にいらっしゃいます。
客室係も、フロントも、板場も、御燗場も、
大浴場も、お布団敷きも、阿うんも、夢あかりも、遊亀亭も、
バック部門の何処の場所の者も、皆フル回転の時間です。
お客さまの、お喜びの顔が、働く私どもの喜びと励みにつながり、
皆一生懸命働いて下さっています。
社長の「ルームさんの朝のバイキングの制服、
お客さまに明るい朝をお迎えして貰えるように新しくしよう!」の一言で、
私も、我が意を得たりで注文を済ませ、
フロントの女性4名の制服の仮縫いも終え、
年末から新しい制服で、そして笑顔で接客にあたって頂きたいと、
どうぞ、お披露目楽しみにお越し下さいませ。
3階のお茶室も、炉の冬のしつらえとなり、
門松、鏡餅の注文も済ませ、
私の頭の中では、迎える12月のクリスマス、
お正月モードになっております。
そんなあわただしい毎日ですが、
社員さんと共に、笑ったり、励ましたりのこの生活は、
今の私には、やはり何にも変えがたい1日々となっています。
私に人前は似合わない・・等と、随分葛藤いたしましたが、
私には至らないながらも、私なりのお役目の道がある・・と、
最近やっと少しづつ思えるようになりました。
夕日はオレンジ色の光彩を海へと放ち、山へ落ちてまいります。
どうぞ地球が、平和に満ちた世界であり続けられますように・・・。
深い祈りを込めて・・・・。今日も生かされ大きな感謝!!
神無月によせて・・・。
天高く女将肥ゆる秋・・・、
お腹廻りがなんとも恐ろしい事になっております。
今月は、団体のお客様も多く、
ご宴会場のご挨拶も忙しくさせて頂いてますが、
10月半ばには大阪へ、
そして昨日は行きは飛行機で、「のと里山空港」に初めて降り立ち、
帰りは北陸新幹線「はくたか」に、乗りまして、
千葉支部の研修旅行に行かせて頂いてまいりました。
大阪へは、日頃お取引きさせて頂いているAビールさん発祥の地吹田へ、
6月に亡くなりました会長の名を碑に祀って下さる式典へ、出掛けてまいりました。
創業百周年記念事業の一環として、建立の趣旨は社業発展に尽力された、
お得意先、関係業界、また社内の功労者の積恩に報いる行事として、
昭和63年に、「先人の碑」建立とのご説明でしたが、
それはそれは手厚い御接待を頂きまして、
ホールディングス社長様自ら、各お席を廻られ、
きちんと吉夢のHPもご覧になられていて、私どもへご挨拶下さいました。
やはり上に立つ方は、謙虚で決して偉ぶらない、
ダンディで大変魅力的な、社長様でした。
現在、大学を卒業して大阪に赴任しております息子にも束の間会えるという、
得点?おまけ付き、晴天にも恵まれ、母からのご褒美の旅でございました。
金沢研修初日は、輪島の朝市から始まり、千枚田見学、
バスはその日の宿泊先、加賀屋さんへ。
そして今回の研修旅行のメーンイベント!!
小田禎彦相談役さんの加賀屋の流儀「おもてなしの心」と題する、
講演会に参加させて頂き、熱のこもった素晴しいお話を聞かせて頂きました。
常に先を見据えた経営、そしてぶれない手腕があればこその現在の繁栄、
そして、同じ業界の私どもへ、
何なりとお答えします!お見せします!との姿勢!!
本当にご立派で、お話からもお優しさ、謙虚さが、にじみ出ておりまして、
ご立派な若社長さんへの継承も済まされ、
女将さんと若女将さんのお二人がタッグを組めば、
無敵の恐いもの無しとお見受けしました。
ご家族皆さんで、役割分担されていて、
それが、100選35年連続一位の偉業を達成されている所以の一つと、
私は捉えております。
今回も、ブログでは到底書ききれない程、
多くの学びを頂戴したやはり名実共に日本一のお宿でした。
私も社長も常々何かありますと、思い出す言葉、
『井戸を掘った方の恩は、忘れない・・・』です。
人生62年間この様に生きて来れましたのも、
様々な方との、折々の出会い、そして教え導かれました事、
ご縁を繋げて下さった方々があっての現在の吉夢、
そして我が身。
それを忘れてしまっては、到底前には進めません。
今回も、お二方のトップの方にお会いする機会を頂きまして、
教えて頂きました事は、やはり私自身も謙虚で在りたい・・・です。
そして、いつもそこから道は拓けて来たと思えます。
秋の空はどこまでも青く澄みわたり・・今日も生かされ深い感謝!!
先日、Y新聞の千葉版の掲載で偶々知る事となりました、
八千代市にございます「やちよ絵手紙の森美術館」の瀧下ご夫妻さま、
お優しい字、言葉、挿絵にすっかり魅せられまして、
ご連絡させて頂きましたら、ご夫妻私どもと同じ年、
早速来年のカレンダー注文させて頂きました。
いつか必ず美術館へ行ってみたいと願っております。
来年、皆さまへ荒了寛師と共に、毎月ご披露どうぞ楽しみにお待ち下さいませ。
長月によせて・・・・。
シルバーウィークは、お陰様でお天気にも恵まれ、
連日沢山のお客様にお越し頂きました。
その忙しさを終え、先日、夏の反省も取り入れ、午前中は業務連絡会議、
午後から、幹部会議と、頭の中をフル回転させて、
各部所の話を聞かせていただきました。
先日の連休中も、ネットでご予約のお客様、
おばあ様、小学生のお子さまをお連れの家族旅行、
しかし確認した所、私共でご予約頂いたのは翌日、
一部屋でも、空いたお部屋があればそちらにお泊り頂くのですが、
この日は生憎の満室で、
フロントさん駆けずり廻り、四方八方、手を尽くし、
やっとお宿一軒見つけました。
いついかなる時も、私共にお見え下さった大切なお客様、
何日も前から、きっとお泊りを楽しみにお越し下さったのでしょう、
今回はご縁がありませんでしたが、
せめて吉夢のお風呂だけでもお入り頂いて・・と、
キラキラ眼の坊ちゃんへ、「次回は必ずおいでくださいね!!」と、
お伝えさせて頂きました。
近年旅館業は、お客様を探すより、
働いて下さる人材を探す方が困難だと良く言われております。
それだけ大変な仕事でもありますが、
社長は、「お客様が楽しみに来て下さり、
喜んでお帰り頂く!こんな有り難い仕事は無い!!」と、
常日頃から申しております。
ですので、お迎えする私どもも、快適にお過ごしいただきたいと、
館内を少しづつすこしづつ、リニューアルをと考えております。
最近とみにお客様のご要望が増えましたベット対応の洋室、
すでに、別亭20室はすべてベット対応ですが、
ゆったりとしたワンランク上の部屋をと、まずは、吉亭3室から・・。
現在設計の先生が、何度も々、私共の要望に耳を傾け、
書き足して下さったり、修正して下さっている状態です。
12月末には完成の予定で、新しいお部屋でお正月をお迎えできますよう、
これから突貫工事が始まります。
今年は、大雨の被害もあり、手放しに実りの季節到来と喜んでもおられません、
一粒百行という言葉が示しますように、
一粒のお米が作られるには、百の手間を農家さんはかけて下さり、
私達の食卓に上がります。
一つ、事を成し遂げようと思いましたら、
百の努力が必要なのだと思う今日この頃、
大自然の恵みに思いを馳せ、今日も生かされ大きな感謝!!
新米の其一粒の光かな < 高浜虚子 >
葉月によせて・・・。
8月も、あと数日となりました。
皆さま、お元気でお過ごしでいらっしゃいますか。
今年は、梅雨から一転、酷暑となり、
暑い中、皆で汗を拭き拭きやってまいりましたが、
ここ数日、驚くほど涼しくなり、
稲穂も頭が垂れて、いよいよ収穫の時期がやってまいりました。
お子さまをお連れのお客さまは、随分と少なくなりましたが、
まだまだ、遅い夏休みをお取りのお客さまで、毎日忙しくさせて頂いております。
先日は、140名の青果市場の団体のお客さまをお迎えし、
久しぶりのご宴会場でのご挨拶、今どきの言葉で申すなら、
超~緊張!!
やはりいつまでたっても、慣れません。
野菜を収めている、農家さんへのご慰労の旅行、
皆さん、この厳しい夏を過ごしていらした面々、
そのお顔は皆、日にやけて、つやつや・・・。
社長さまから皆さまの前で、手前どもへ、
汗のにじんだ、農家さんが丹精込められた見事な野菜の贈呈がございまして、
有り難く々、代表で頂戴いたしました。
お客さま商売は、時として難義で気の抜けぬ事も多々ございますが、
スタッフの皆さんの、元気に無心で明るく働いてくださる姿に、
私も、背中を押されたり、元気を頂いたり・・・。
この夏ほど、皆に支えられていると、実感したことはありませんでした。
この様に書いてましても社員さんから、折々にかけて頂いた、あの言葉、この言葉に、
思い出すと、もう胸が熱くなりまして・・・。
年のせいか最近、涙もろくなりました。
先日も、頂きました口コミに、
『当日は満室とのことでしたが、館内の説明、夕食時の料亭での対応、接客、朝食時でのご案内等非常にスムーズでした。従業員の業務に対する姿勢を見ると、会社に対して帰属意識が高く、しっかりと教育されてる印象を受けた。それらひとつひとつが、おもてなしの心に通ずる良い宿であった。心地よいお時間を有難う御座いました。』
と、ございまして、
会社に対しての帰属意識の高さ・・との、ご表現、
もったいない何にも勝る、社長や私への励みの言葉を頂きまして、
9月に入りまして直ぐに、
夏仕舞い=社員さんへの慰労会を予定しておりますが、
その席で、私からもお礼の一言を、
社員さんにお伝えしたいと思っております。
勿論、まだまだ改善すべきところも、
多々在ることも認識しておりますが、
焦らず、ひとつひとつ・・・良い方向へと舵を進めてまいりたいと存じます。
人生 助け 助けられ・・と、良く耳にいたしますが、
私の場合は、人生 助けられ 支えられの毎日でございまして、
これからも、日々精進してまいりたいものと、
謙虚に思いを強くする今日この頃、
森羅万象、春去り、夏来たり、秋と更かわり、冬と換かわる・・。
大自然の住み人の一員として、今日も生かされ、深い感謝!!