吉夢通信一覧 女将
七夜月によせて・・・・。
暑中お見舞い申し上げます。
梅雨が明けたと思いましたらこの暑さ・・・・。
連日の猛暑に身体が驚いてしまっている方、
沢山おいでなのではないでしょうか。
エコ・・エコと、つい数日前まで、
自宅では冷房を使わずに過ごしておりましたが、
昨日はもう勘弁とばかりに、
夜帰りましてから、冷房のスイッチを入れました。
吉夢は今どきにしては珍しい・・・千葉の旅館さんの中でも、
客室係の方がお着物で接待にあたっておりますところは、
だいぶ少なくなっているかと・・・。
最近は作務衣、帯なしの二部式の簡易な物が主流になっており、
それは各ホテル、旅館さんの個性でございますし、
確かに動き易いですし、能率的です。
吉夢も随分と前に、夏だけは洋服でと、
要望もありましたが、
会長も大正生まれの方、
お客様の前では、一年中着物で過ごしておられました。
社長も、やはり着物にこだわりがございまして、
夏でも着物が良い、何よりお客様をお迎えするのには、
日本の宿は、やはり敬意をあらわし、
接待にあたるのは、
着物が良いというスタンスは曲げたくないと、
それは、着物だけに限らず、
日本文化の継承としての役割を担うお商売として、
お宿業は、お出しするお料理、食器等にこだわりを持ち、
それが、牽いては日本の方はもとより、
外国の方への『お・も・て・な・し』に、
つながるものと、常々申しております。
本当は、涼しげに見えるお着物、
実は着物を着ての作業は重労働、
しかも何枚も着たり縛ったりしていて大変暑いのです。
時折、帯がずれていたり、帯揚げが上がって出ていたりしてますと、
「頑張っている証拠ね!」と、私、直させていただきます。
ベテランのお姉さん方も、後輩の帯を直して下さったり、
皆、また手前味噌になりますが、優しいのです。
先日もお着物、アンケートでお褒めの言葉頂戴いたしました。
今年4月に入社した新人さんも、
もうご自分で、着物を着て、帯を締めて・・・。
きちんと玄関でお客様をお迎えしている姿を見ておりますと、
やはり、若さプラス着物は、何よりのおもてなしになると、
またまた自己満足であつかましいのですが、自負するところです。
以前、社員旅行でお邪魔しました日本のホテル・旅館100選で、
毎年総合一位に輝く加賀屋さん、
女将さんがお話くださったのは、
広告のような、沢山のお迎えが無かったと言われる事が多々あると・・・。
私どもは、同業ですので充分納得ですが、
お客様は何時にお着きになられましても、
写真に有りますような、
沢山のお迎えがおありだと思われて、おいでになるのですね。
何においても一位を保つのは、本当に並大抵な事では無く、
すべてに、ご苦労をかい間見た思いでございました。
私どもでも、お客様がお着きになりますと、
必ず荷物をお持ちしてご案内にまいります。
団体のお客様がお着きになりますと、
各お部屋にご挨拶に廻りますので、
夕方近くになりますと、
必然的に客室係も少なくなってまいります。
ご宴会、料亭、お食事処の時間ぎりぎりまでなるべく、
少しの者を置いてでも、
103室のお客様のお迎えにあたれる体制をとっております。
折角楽しみにいらしたのに、
お迎えなしは・・やはり寂しいですよね。
少ない人数になってもはっきりとした声で、
心からのお迎えすることをと、皆で心がけております。
いよいよ夏休みに入りまして、
お子さまをお連れになってのファミリーのシーズンとなりました。
今年も、例年好評頂いておりますお子さま広場、
卓球、小さなお子さま用のキッズルーム、ジブリ等の映画コーナー、
今年はそれに加え、水遊びをテラスで、
そして、8月からは、ホテル前より打ち上げられます、連夜の花火大会、
恒例の誕生寺の灯ろう流し、
曜日によりますが、ロビーで夜のひと時を音楽の調べでと、
『 潮騒の夕べ 』と銘打ちまして、
フルートのコンサートを企画いたしました。
今年も色々な趣向を凝らして、
皆さまのお越しを社員一同心よりお待ち申し上げ、
楽しい夏のひと時の思い出づくりの、
わずかでもお役に立ちたいと、願い祈るものでございます。
暑い夏も、神仏の恵み、
今日も生かされ、深~い感謝!!
別亭 画廊
水無月によせて・・・・。
紫陽花の花が雨に濡れ、
くちなしの花の芳しい季節となりました。
こちら小湊でも今年は、梅雨に入りましても、
毎日続くような雨が降る訳でもなく、
降ったかと思えば、
カーッと、暑い日になったりで、
各地で大量のヒョウが降ったと報じられ、
本当に驚きです。
4年に一度の、ワールドカップブラジル大会、
惜しくも日本は完敗に終わりましたが、
どんなスポーツも、観戦している者たちを魅了させるのは、
スポーツマンの熱いこころざし・・・魂が、こちらにも伝わるせいでしょうか。
また、日本のサポーターの方々の、
マナーの良さが、各国のメディアに報じられてましたのは、
日本人の誇りと申して宜しいのでは・・・。
世界最大級の旅行サイト、
トリップアドバイザー株式会社は、
世界の旅行者が訪問した都市を評価する、
「旅行者による世界の都市調査」を発表し、
「ニューヨーク」「パリ」「バルセロナ」など、
名立たる観光都市を抑え、
東京都が旅行満足度世界1位!
「行って良かった都市ナンバー1」であることがあきらかになりました。
世界各国の旅行者が、
主要37都市について総合的に評価したもので、
交通の便や清潔さ、
地元の人たちの親切さや観光・ショッピング・
ホテルの満足度など、
旅行に関わる16項目を0-10点のスコアで評価したもので、
回答者数は5万4000人に上るというもの。
その結果、東京は総合的満足度で1位に輝いた。
「地元の人たちの親切さ」
「タクシーのサービスの総合的な評価」
「街中の清潔さ」
「公共交通機関の評価」
「都市に対する総合的な満足度」
また、「タクシーの運転手の親切さ」
「一人旅のしやすさ」で2位を獲得、
「レストランの評価」
「ナイトライフの満足度」で3位となり、
「ショッピングの満足度」5位、
「街中での移動のしやすさ」
「ホテルの評価」
「家族連れに対するやさしさ」8位
などもランクイン!
16項目中、13項目でトップ10入りとなった。
11位以下になったものでも、
「文化に対する評価」
「観光やアクティビティに対する評価」
「コストパフォーマンスのよさ」等々上げられ、
総合で1位となり、
日本の「お・も・て・な・し・」が、
世界の中でも、高い評価を頂いたと、
認識できる結果になったことは、
言うまでもないことですね。
我々、観光に従事するものとして、
東京に限らず、どの都市においても、
この評価をいただけると自負し、
日々のサービスにより研鑽を重ね、
日本人の極め細やかさを活かし、誇りとし、
これからも、励んで行きたいと存じます。
そうでした今日も、韓国からお客様がおみえです。
梅雨の合い間の空の下、今日も生かされ大きな感謝!!
先日、私どものスタッフ&吉夢の看板娘?と言っても、
過言ではない、フロントのKYさんが、
母国の中国、瀋陽のご家族の元にお帰りになる事になり、
6月25日付にて、退社となりました。
鴨川にございます城西国際大学観光課を出られ、
日本の旅館にお勤めしたいと、
私共の吉夢を選んでくださり、
慣れない仕事、一人暮らしの寮での生活、
自転車を走らせ、病欠も無く、
笑顔を絶やさず、日本人より日本人らしく、
言葉使いも丁寧、ちょっとからかっても、
ポッと頬を赤らめる、純な可愛い女の子でした。
こんな風に書いていても、
彼女の顔が浮かんできて、目がうるうるして来ます。
いつも申し上げますが、
スタッフの方々との別れは、本当にこたえます。
若い大切なお嬢さん方をお預かりしてますので、
いつか、こんな日が来ることは、当たり前なのですが、
やっぱり、さみしいですね・・・。
彼女から頂いたメールには、半日泣かされました。
また一人、吉夢から雛が大きくなって巣立って行きました。
女将さん!
そろそろお別れの時間を迎えました。
時間経つのは早いですね!
女将さんのお陰で、
日本各地の美味しい食べ物沢山頂きました、幸せです。
いつも自信を下さったり、
励まして下さったり、
本当に有難うございます。
吉夢でお仕事ができて良かったです!
それに、皆に出会えて良かったです!
いい思い出沢山作りました。
機会があったらまた帰らせて頂きます!
これから社長とお体にお気を付け下さいね!!
吉夢の繁栄を心から祈っています!
今まで大変お世話になりました!
再見!!KYちゃん!
容姿も・・それにも勝る心根も美しい女性でした。
また、いつか会える日を祈って・・・。
貴女には最後まで泣かされました・・・。
女将ファイティン!!
五月雨月によせて・・・・。
小湊の山々も、青葉萌える・・・が、ぴったりの季節となりました。
ツバメがやってまいりましたが、
今年は、少々少ないのが気がかりなところ、
社員通用門の上の雛鳥は、随分と大きくなりました。
社員旅行も2班共に無事終わり、
今回1泊目を、鶴雅グループの中の一つ、支笏湖のお宿に決め、
宴会無しの、朝夕バイキング形式にさせて頂きましたが、
「社長!大正解!!」と、ベテランの社員さんが、
夕食時に大変喜んで下さり、
周りの社員さん方も、皆ニコニコ顔。
大西社長様の有り難いはからいで、
お食事時に、お好きなドリンク1杯付き♪のサービスを頂き、
私は、迷わずシュワシュワ♪シャンパンを頂きました。
初めて飛行機に乗る方、
北海道が初めての方、結構沢山おいででした。
台湾からワーホリのお二人も、バイキング食べ尽くしてました。
やはり、札幌にして良かった!
小樽でも、ススキノでも、カラオケボックスでも??
社員さんの笑顔に合う度に、
そして、最後の千歳空港の沢山のお土産の袋を見ても、
その思いが一層深まりました。
来年は何処にしようか~?
社員の方の笑顔を見れば、自ずからそんな気持が湧いて来ます。
そして、今回の旅行も私にとりまして、実り多い旅をさせて頂き、
有意義な旅行となりました。
以前、会長と社長は年に2回親子二人で、
日曜日から土曜日までの1週間東北地域を、
パンフレットを持って、出張セールスに出掛けておりました。
会長は帰ってきますと、
あそこのお宿はこんなお料理の出し方をしていた・・・・、
あんな風にしていたと、刺激を受けてお帰りになり、
母にとって年に2回の出張は、
他の旅館を見て廻る絶好の機会となり、
それは随分と今まで、吉夢に活かされて来たと思います。
社長もあの頃はそんな風に考えて無かったけれど、
よい親孝行が出来たと、時折懐かしそうに話しております。
旅は、脱日常の絶好の機会。
私もその旅行業に曲がりなりにも関われ、
天職として与えて頂いたことは、
重責ですが言葉に尽くせぬ喜びでもあります。
お叱りは明るき道へ進む道しるべ・・・。
お褒めの言葉こそ、
今一度我を見返るチャンスと捉えて、
スタッフと共に歩んでまいりたいと思う今日この頃、
晴れの日も・・そして雨の日も・・天の恵み、
今日も生かされ、深い感謝!!
ホテルを出られまして直ぐに、
日蓮聖人ご誕生ゆかりの日蓮宗 誕生寺の総門がございます。
皆さま必ずお参り下さいますが、
祖師堂にお上がりになる前にある一対の水桶、
明治天皇のご側室六名の方々のご奉納、
日蓮宗を深く信仰し、
その中のお一人、大正天皇のご生母、
柳原愛子さまの、御名がございます。
大正天皇は、幼少よりお身体がお弱く、
誕生寺宝物館には、朝夕のご祈祷に使われました産着が、
今でも、展示されております。
どうぞ、一度お尋ねいただけましたら如何でございましょう。
今、NHK朝のドラマ「花子とアン」にも登場する、
柳原蓮子さん(ドラマ名)は、柳原愛子さまの姪、
すなわち、大正天皇の従妹にあたられます。
信仰していた日蓮聖人にちなみ、ペンネームを白蓮と名乗り歌人として、
多くの作品を残した方でございます。
(大正三美人とうたわれた 柳原 白蓮)
そこひなき闇にかがやく星のごとわれの命をわがうちにみつ(辞世の歌)