blog

吉夢通信

吉夢通信一覧 女将

母の日によせて・・・・。

2011年05月08日
posted by 吉夢

昼の月を見ると

母を思う

こちらが忘れていても

ちゃんと見守っていて下さる

母を思う

かすかであるがゆえに

かえって心にしみる

昼の月 

                (坂村真民 一日一言より)

2011_0508_093453-P5080057 2011_0508_093613-P5080063

真っ赤なカーネーションには、

やっぱり白いかすみ草。

ロビーも気持ちも、パーッと明るくなりました。

いつもこの日を忘れずに、

遠いアメリカよりお届け下さる弟夫妻には、

只々感謝!の言葉しか見当たりません。

お花が何よりお好きな母も、大層お喜びでしたよ!

感謝!!

2011_0508_094800-P5080067 2011_0508_094320-P5080065
春の土に落とせしせんべ

             母は食べ      (川端 茅舎)

陽春によせて・・・・・・。

2011年04月26日
posted by 吉夢

観光業として、激動の3月、4月を駆け抜け、

気が付けば若葉萌える、新緑の5月の声を聞く季節となりました。

暖かい日なら安心し、大雨となれば何やら胸が騒ぎ、

寒い日は彼の地はもっとお寒いのではと、

思いめぐらす事が日常となりました。

NEC_0121 P4250049

東京の娘からの電話で、母校でのお御堂で行なわれたイースターに、

参加してきたとの事。

復活祭とも呼ばれる式典はまず、

「おめでとうございます」から始まるという。

イエス様が十字架にかけられ、墓より復活したといわれる日ですが、

他の意味合いもあるようで・・・・・。

長い冬が終わり、草木に再び生命が甦る喜びを表したものでもあるとも・・・。

P1010031 P1010043

震災後、関東近辺、吉夢を含め皆、旅館・ホテル業はキャンセルの嵐に見舞われ、

大きなダメージを受け、2次被災地となっていると申しても過言では無い状態です。

ご心配下さり、お問い合わせ下さる方、

わざわざ、おしてご宿泊におみえ下さるお客様には、

只々有り難く、手が合わさる思いでお迎えし、

先日も、福島のお客様が、

「一晩ゆっくりと休む事が出来ました」と言ってお帰りになられ、

宿冥利に尽きる言葉を頂き、こちらの方が元気を頂戴いたしました。

そんなご縁の一つ一つが、

今の吉夢を支え、押し上げて下さっている。

NEC_0122

テレビで 津波に流され、生還された数人の方々が、

口々におっしゃられた同じ言葉は、「運が良かった!!」

それでは、運とは何か・・・・?と、思い巡らす。

今頂いて在る、この生命の意味を、もう一度再認識し、

私も大いなるものに、許されながら生きている我が身を、

今一度甦ったような、神聖な心持ちで、

吉夢の復活、再生に力を注いで行きたいと強く心に留める今日この頃です。

社員さんと共に、満面の笑顔で、沢山のお客様をお迎え出来る日も、

決してそう遠くは無いと、信じて・・・・・・。

P4250050 P4250053

       人生離別なくんば、

                 誰か恩愛の重きを知らん。  

                            ( 蘇東坡 全集より )                       

弥生月によせて・・・・・・。

2011年03月29日
posted by 吉夢

穏やかな海と青い空、

いつもと変わらぬ3時に近い、午後の風景でした。

あの時間が、訪れるまでは・・・・・。

NEC_0106 NEC_0103

被害は日を追う事に拡がりをみせ、

未だ長いトンネルから抜けだせない状態にあり、

戦後の復興のようだと、八幡屋の女将さんがおっしゃったが、

まさにその通り。

吉夢も、毎年3月は、花の房総と銘打ち、

今年は例年よりも、沢山のお客様の予約を頂戴しておりました。

その日を境に、こんなガランとした館内を見るとは、予想だにしないことでした。

NEC_0118NEC_0117

予約に掛かってくる電話はキャンセルのみ、

しかし明けない朝は無いと信じ、

前を向いて歩くことに、専念したい。

NEC_0119 NEC_0120

有り難い事に、今日お忙しい中、お越し下さったメーンバンクの支店長さんが、

「社長、上を向いて行きましょう!!」と、優しく背中を押して下さった・・・・と聞き感激!

見渡せばこの時とばかりに、大掃除に取り掛かる客室係さん、飛び回る施設管理さん、

ロビー周りのガラス、鏡、椅子を一心に拭くフロントさん、

自宅待機の社員さん、

ご心配下さり、励ましの電話を下さった沢山の方々、

皆で共にこの山を、手を携えて登りきらなければと・・・思う今日この頃です。

NEC_0116

前途は遠い。そして暗い。

しかし恐れてはならぬ。

恐れない者の前に道は開ける。

行け。勇んで。小さき者よ。

                ( 有島武郎  『小さき者へ』より ) 

初花月によせて・・・・。

2011年02月21日
posted by 吉夢

春は名のみの・・・・・・・。

誕生寺 と 鯛の浦 ユ-ス会

茶一色だった山々にも、梅の白、桃のピンクと、

少しづつですが、しかし確実に春は近づいてまいりました。

お昼に頂いた菜花の辛し和えは、

まさに旬の味!!

e-agri-yasaitizu3 CQ095_L

旬といえば、千葉県は首都圏の台所と呼ばれ、

北海道、茨城についで全国第3位の農産国、

野菜、お米、牛乳、鶏卵、酪農、果物、落花生、花と、

地産地消、千産千消は言うまでもありません。

千葉は海=魚介類=ひじき・わかめ だけでは決して無いのです。

長狭米、上総牛、房総ポーク、びわは、ブランド品として有名です。

img01 img06

千葉は、手前味噌ですが、アクセスも凄い!!

大都会東京から、海を渡れば、

緑の山々と、青い海に囲まれ、

2時間で小湊温泉郷へお越しいただけます。

お休みが取れましたら、

如何でしょうか?

どっぷりと千葉色に染まってみませんか?

ところで、千葉色ってどんな色でしょうか?

それは、皆様の自由なご発想に、

お任せしたいと存じます。

NEC_0115

睦月によせて・・・。

2011年01月25日
posted by 吉夢

2011_0124_124400-NEC_0100 2011_0124_143300-NEC_0114

房総は今、

水仙、ストック、菜の花、キンセン花等々、花真っ盛り。

ロビーには、黄金色の夕日のスポットライトが、

まぶしいばかりに輝き、

今日の終わりを告げて、静かに落ちて行きます。

2010_1228_161800-NEC_0064

ホテルの中では、

色々なところで、お客様のお褒めや、

お叱りの言葉を頂戴し、一喜一憂の毎日。

私自身、未だ至らぬ身ながら、

いつも心掛けている事は、

その時の感情に任せて言葉を発しない・・・・。

先代の口癖で、大女将から伝えられた、

人はぐっと一度、生唾を呑み込んでから言っても、

遅くない・・・・という教えでしょうか。

2011_0124_142000-NEC_0109

後で後悔する言葉は、相手を不快にするばかりか、

自分をも毒する、後味の悪い物となるので、

気を付けて言葉賭けするよう努めております。

その一言で、お客様に寛いで頂き、また喜ばれて、

その一言で、社員さんも元気百倍になって、

気持ち良く働いて下さるならば、

こんなに有り難い事はありません。

2011_0101_090800-NEC_0082

人は何を言うかよりも、

誰が言うか・・・に、重きを置かれると、

何かの本で読んだ気がいたしますが、

言い得て妙の、深い言葉です。

年の功で、年々発する言葉に責任という重みが加わって、

かけられたその一言で、私自身が救われる思いになるように、

そんな美しい言霊が自然に出て、

暖かい気持ちになって頂けるような・・・。

新しい年の始めの元つ月に、

決心を新たにしたいと思うこの頃です。

2011_0124_084000-NEC_0094 天台宗 ハワイ別院  荒 了寛師 作