南房総・鴨川市小湊温泉の旅館 満ちてくる心の宿 吉夢如月によせて・・・。

吉夢通信満ちてくる心の宿 吉夢の日常を
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イメージ:吉夢通信

2023.02.18女将通信

如月によせて・・・。

今年も、庭の沈丁花の蕾が、紅く膨らみ始めました。

これから3月にかけて、蕾からはじけるように、
花が一輪々と、香りを伴って咲き始めます。
毎年、芳しい香りは、
遥か昔、中学3年の卒業式、先生や下級生に拍手のうちに見送られて、
沈丁花の咲く、花壇を通り、学校を後にした時に、タイムスリップさせてくれます。
皆さまも、外に出た時の空気や頬にあたる風に・・ふと、
昔の記憶を呼び覚まされる瞬間が、おありではないでしょうか。

ここの所の、毎月の口癖になりますが、
今月も超ハイスピードで、一日が過ぎてまいりまして、
2月は特に2、3日足りませんので、気が急いて、何事も足早になってしまいます。
それでも、海、山に囲まれた土地に居り、
暑い時は暑いなりに、寒い時は寒いなりに、
自然を感じて暮らして行ける事は、何を置いても、かけがいの無い事と、
この年になりますと数段、有難みが増して、感じられます。
先日も、誕生寺さんに、お詣りにみえたお馴染みのお寺の御住職、
5年前と一昨年に大病を患い、杖を付いておいでで、
病を得て、健康と日常の有り難さを知ったと、お話し下さいました。
私も以前、少しの病院生活を経験した事がございましたが、
離れてみれば、家事・育児に奔走する毎日の、
そんな日常のたわいも無い生活が、
かけがえも無く、有り難く思え、
忙しくとも、はやく家に帰りたいと、ホームシックにかられた事を思い出しました。
 

その様に、毎日の生活から離れてみると、
心がリフレッシュして、日常生活に戻ってまた頑張れる、
そこに私共、宿業の存在の意味があると、
いつも思わせて頂くのです。
毎日何しろ、面白い程に、色々な事が起こりますが、
社長の様に、大局を見て、人と関わり、伝え、常に人を育てる事を念頭に…と大きな背中を、40余年、
ひたすら追いかけて参りまして、
先の事に思い煩わず、目の前に起こった事柄に、誠意を持って、
1つ々向き合っていきたいと、願う毎日でございます。

今日も、夕陽は、海面を黄金色に輝かせながら、山へと帰ってまいります。
その大きな光が、どうぞ地球上に…世界中に広がり、
戦争で傷んだ心の中に・・、地震で明日を失った方々の心に、
大きく輝き照らされます様、祈るものでございます。

小さな私達は、大自然の大きな営みに、
今日も生かされ許され大きな感謝!!

薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク 何事ノ不思議ナケレド
(北原 白秋)

何事ノ不思議ナケレド…、
時期になれば、海面の岩に、ひじきが自生し、
小湊恒例ひじき狩りが始まります。
目を凝らしてみれば、
世の中当たり前は、ひとつとして存在しなく、
寝ている間も、身体は一定のリズムで動き、働いて、
朝を迎えられる。
人生は人とも、自然とも、キャッチボール!
当然!なんて、傲慢な事が無い事を、
冷たい寒風にさらされ、気付かされる…。
2月の朝日の立ち昇る朝に。

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